フルート上達の秘伝

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New Daily Exercises 1b. : Variations for Scales

音階の部分練習「1a-1」「1a-2」の練習方法です。
上手く吹けない時は、そのままの形で悪戦苦闘するよりも、リズム変奏や分割→結合練習を行うと簡単に解決できる事が多いです。
長いパッセージなども細かく分けて、リズム変奏を何種類も行って、それぞれの部分を良い音質で吹けるように磨き上げると、結合して元の形に戻した時に上手く吹く事ができます。
ここでは、ハ長調の高音域の譜例だけで説明しますが、練習方法は低音域でも同じです。

 

 

1b Variations for Scales p.1

 

1b Variations for Scales p.2

 

1b Variations for Scales p.3

 

1b Variations for Scales p.4




最初は元の形です。
4分音符=120、付点4分音符=80で吹いた場合、【A】は繰り返しなしで4.5秒かかります。
1回繰り返した場合は7.5秒です。
【B】と【C】では、繰り返しなしで3秒、繰り返しして4.5秒です。
例えば【A】と【B】を、それぞれ1回繰り返しをして、同様に低音域も練習した場合、24秒かかります。
それを12の全ての長調または短調で練習した場合、24秒‪✕12=288秒、4分48秒になります。

次は【A】のための練習方法です。

【1】それぞれの拍を次の拍の最初の音まで何回か吹いて練習します。できれば最低4回吹く事をお勧めします。繰り返さなければ6秒で終わります。

【2】全ての拍を良い音質で正確に吹く事ができるようになったら、繰り返さないで、それぞれの拍を1回ずつ吹いて次に進みます。この全体を4回正確に吹く事に集中します。1回あたり6秒ですから4回吹いた場合24秒になります。

【3】はレガートとスタッカートの音質を比較しながらの練習です。一般的にレガートで吹いた時よりもスタッカートで吹いた時の方が音質が悪くなりやすいので注意しましょう。繰り返さなければ12秒、1回繰り返した場合は倍の24秒。

【4】は4分音符で音質、音程をチェックします。4分音符が良い音質、音程で吹けていれば、16分音符も悪くない音質、音程で吹けているはずです。繰り返さなければ9秒。

【4】→【5】→【6】と次第に難しくなっていきます。譜例の()内にブレスを示してありまが、タイの後であれば、どこで息を取っても構いません。

【7】も同様の練習ですが、このリズムはテンポアップの準備練習になります。

【8】と【9】は、それぞれのエクササイズの途中でリズムを変える練習です。余裕をもって吹ける事が要求されます。

【10】はレガートとスタッカートの比較練習です。お腹を張って息の圧力を上げた状態で吹かないと唇に力が入ってしまいます。

【11】はsubit pの練習です。

以下は【B】と【C】のための変奏です。

【1】それぞれの拍の前に4分音符を挿入して音質、音程を確かめながら練習します。繰り返さなければ6秒。1回繰り返した場合は9秒。

【2】小節の最初に4分音符を挿入する練習。繰り返さなければ4秒。1回繰り返した場合は6秒。

【3】【4】6連符で書かれた【C】には拍の前、あるいは小節の最初に付点4分音符を挿入します。

【5】【6】エクササイズの途中でリズムを変える練習。fやpなど、ダイナミックスを替えるも練習しましょう。

【7】エクササイズの途中でアーティキュレーションを替える練習。

【8】エクササイズの途中でダイナミックスを替える練習。

【9】【10】エクササイズの途中でリズムを替える練習。

【11】エクササイズの途中でアーティキュレーションを替える練習。

【12】エクササイズの途中でダイナミックスを替える練習。

【13】3連符→4連符の練習。