カール・ライネッケ作曲「協奏曲 ニ長調」作品283、第1楽章の山元版と技術練習です。
山元版は作曲者ライネッケのオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。
これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。
他にも良い方法が、たくさんあるはずです。
参考程度にご覧頂ければと思います。
以下は技術練習になります。
具体的な攻略方法の提案です。
【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。
【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。
ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。
それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。
【2】トリルの前の複前打音は正しい運指で吹く事。薬指によるF♯2です。
【3a】【3b】ディミヌエンドの練習。
【5】アクセントの付いたスラーの最初の音をハッキリ吹く事。3連符の残り2つの音を小さくコントロールするとアーティキュレーションがハッキリする。
【5a】~【5c】リズム練習。
【5f】~【5h】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【6】装飾音を目立たせる事。
【7】オリジナル版では、ずっとC♯3⇔D♮3のトリルが続くが、(♯)の所でC♯3⇔D♯3のトリルに変えた方が伴奏にマッチする。
【7a】【7b】Aisレバーを使う練習。
【7c】【7d】AisレバーからD♯2に移る練習。
【8a】~【8c】リズム練習。
【10a】【10b】リズム練習。
【11a】【11b】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【12】最後の16分音符D♯2は、それまでと違って休符ではなく強拍に位置しているのでテヌートで強調する。
【12a】~【12e】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【13a】【13b】同上。
【14a】~【14c】同上。
【15a】リズム練習。
【15b】トリルの後にブリチャルディキーを外す練習。
【15c】リズム練習。
【16a】~【16c】リズム練習。
【17a】メロディラインと表情の付け方。
【17b】~【17f】アーティキュレーションのためのリズム練習。メロディラインを意識する。
【19a】【19b】装飾音をハッキリ吹くためのリズム練習。
【19c】オクターヴ上の音が小さく吹けているかを確認するリズム練習。
【20】メロディラインをハッキリ吹く事。
【20a】リズム練習。
【21】トリルの前の複前打音は正しい運指で吹く。
【23】3連符はトリル運指を使わないで正しい運指で吹く事。
【23a】リズム練習。
【24a】【24b】リズム練習。
【25a】~【25e】リズム練習。
【26a】スラーを確実にディミヌエンドで吹くためにゆっくり練習する。スラー間に休符が入ってはいけない。