フュルステナウ作曲「音の花束」作品125、第12番の山元版と技術練習です。
山元版は作曲者のオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。また、連符の譜割りも変えてあります。
オリジナル版では16分音符にトリルが付いていますが、実際には1個しか入らないのでモルデントに替えておきました。
この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。
これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。
他にも良い方法が、たくさんあるはずです。
参考程度にご覧頂ければと思います。
以下は技術練習になります。
具体的な攻略方法の提案です。
【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。
【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。
ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。
それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。
【1a】正確に指を動かして、それぞれのモルデントの最初の音を確実に発音するための練習。▽は2つのトリルキーのうち頭部管側の物を使います。中指を使った方が良いと思います。▼は足部管側のトリルキーを使います。薬指を使った方が良いと思います。丁寧に練習した後に楽譜通りのリズムで吹きます。アクセントの付いた音を良く聴いて確認する事。
【1b】【1c】リズム練習。響きも確認する。
【1d】【1e】ディミヌエンドのための練習。まずフォルテで吹いて豊かな響きと正しい音程を確認してから息の量だけ減らしてピアノで吹く。フォルテとピアノ両方で上手く吹けるようになったら確実にディミヌエンドする。
【2a】正確な指使いの確認。◎ではD♮2から右手は変えずに左手だけを離す。▼は足部管側のトリルキーを使う。
【2b】リズム練習。アクセントの付いた音を良く聴く。
【2c】【2b】リズム練習。
【2e】【2f】ディミヌエンドの練習。
【3a-1】指使いの確認。+でブリチャルディキーを使う
【3a-2】リズム練習。
【3b-1】【3b-2】同上。〇でブリチャルディキーを外す。
【3c-1】【3c-2】同上。[Ais ]でAisレバーを押さえてA♭2⇔B♭2のモルデントを行う。
【3d-1】【3d-2】同上。
【4a】リズム練習。
【5a】小指を滑らせる練習。小指が良くトレーニングできている人は、このエクササイズは不要です。
Daily Exercises No.9 Training for Right Fourth Finger - フルート上達の秘伝 (hatenablog.com)
【5b】低い音を確実にタンギングする練習。決してうつむいたり唇を固くしない事。
【5c】良い音で確実にアーティキュレーションを出す練習。
【5d】メロディラインを出して、アーティキュレーションをハッキリ発音するための練習。
【5e】リズム練習。
【6】Aisレバーを使ってトリルすると、直後にG♭3やC♭3が出てきても簡単に吹く事ができます。
【6a】トリルの練習。
【6b】トリルの練習。直後のF♮3にすばやく人差し指を移動させる事。
【6c】2オクターヴの下降の練習。
【8a】リズム練習。
【9a】メロディライン。
【9b】【9c】リズム練習。
【10a】メロディライン。
【10b】【10c】リズム練習。
【11a】メロディライン。
【11b】【11c】リズム練習。
【12a】メロディライン。
【12b】【12c】リズム練習。
【13a】メロディライン。
【13b】【13c】リズム練習。
【15a】低い音を無理なく響かせるためのリズム練習。
【17a】メロディラインを目立たせるためのリズム練習。