フルート上達の秘伝

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Super Technique for Chant de Linos 13

大変難しい低音域でのタンギングです。
実は、それを解決するにはタンギングより構えと息の圧力、それに良い音質が大切です。
音を立ち上がらせるためにキーを叩く人がいますが絶対に避けてください。
確かに少し音の立ち上がりは良くなりますが、キーを叩くのは現代音楽において作曲家が指示した場合のみ行うものです。
作曲家が楽譜に書いた音以外は出してはいけません。
また、キーを叩く事は楽器のパッドにとメカニズムに悪いです。
さらにコンサートで「私は低音域で上手くタンギングができません」と宣言しているようなもので、フルーティストにとって『恥』だと言えます。
このような『恥知らずフルーティスト』はプロにも結構います。
キーは絶対に叩いてはいけません。

 

Super Technique for Chant de Linos 13

 



【1】まず、メロディをスラーで良い音質で鳴らします。【2】以降、この響きより音質や音量が下がってはいけません。

【2】シングルタンギングでゆっくり吹きます。スラーで吹いた時と音質、音量が同じである事をチェックします。

【3】タンギングなし『fu』で吹きます。8分休符ではブレスします。なるべく音が良く立ち上がるように息の圧力を意識します。発音の度にお腹を動かすのではなく、常にお腹を張って息の圧力を保ちます。唇を動かしてはいけません。

【4】シングルタンギング『tu』で同様に吹きます。唇に力を入れず、これまでの事を確実に行っていれば簡単に音が立ち上がるはずです。音質さえよければタンギングの方法にかかわらず音は立ち上がるものと思ってください。

【5】『ku』のタンギングで吹いてみます。『ku』はダブルタンギングの時に使いますが、ダブルタンギングが上手くできるようになるために『ku』を強化するのではありません。これは『ku』でタンギングしても音が良く立ち上がる、良い音質の奏法で吹いているかをチェックするためのエクササイズです。

【6】音の立ち上がりのために有効な『pe』の練習です。この方法はハッキリとしたアタックが可能ですが、舌を引き抜いた後に唇を絞って息を細くしてはいけません。音質さえ良ければ音はハッキリ立ち上がるはずですので、『pe』で上手くできて他の方法で上手くできない人は奏法に問題があると思ってください。『pe』に依存しないようにしましょう。