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New Daily Exercises 4b : Variations for Broken Arpeggios

ブロークンアルペジオ「4a-1」「4a-2」の練習方法です。
上手く吹けない時は、そのままの形で悪戦苦闘するよりも、リズム変奏や分割→結合練習を行うと簡単に解決できる事が多いです。
音階やアルペジオだけでなく、長いパッセージなども細かく分けて、リズム変奏を何種類も行って、それぞれの部分を良い音質で吹けるように磨き上げると、結合して元の形に戻した時に上手く吹く事ができます。
ここでは、ハ長調の高音域の譜例だけで説明しますが、練習方法は低音域でも同じです。

 

 

Variations for Broken Arpeggios p.1

 

Variations for Broken Arpeggios p.2

 

Variations for Broken Arpeggios p.3

 

Variations for Broken Arpeggios p.4



アルペジオは音階や3度より難しいので、調によっては4分音符=120、付点4分音符=80で吹く事は、かなり難しく感じる事があるかもしれません。
しかし、リズム練習や分割⇒結合練習を行う事によって解決できると思います。
果敢に挑戦してください。

まず【A】パターンの変奏例です。
繰り返しをしないで4分音符=120で吹いた場合の秒数を付けてあります。

【1】それぞれの4分音符にヴィブラートを付けて良い音質、音程で吹きましょう。
4分音符が良い音質で吹けていれば、16分音符も良い音質で吹けているはずです。
最初の4分音符の後にブレスの記号を付けてありますが、タイの後であれば、どこでブレスを取っても構いません。
4分音符=120で吹いて7秒かかりますので、同様に低音域も練習すると合わせて14秒かかります。
それを12の長調または短調で練習すると、14秒‪✕12で168秒、2分48秒になります。

【2】も同じです。

【3】途中でリズムを切り替える練習です。
付点4分音符=80で吹くと6.75秒。
低音域と合わせて全ての長調または短調で練習するのに2分42秒で終わります。

【4】それぞれの拍を分割して8分音符で吹いた後に直ちに16分音符で吹きます。
その後、16分音符での分割練習を行った後に元の形で吹いて完成させます。
低音域と合わせて全ての長調または短調で練習すると7分12秒かかります。

【5】2つずつのスラーをディミヌエンドで吹く練習を兼ねています。
まず、それぞれのスラーの低い方の音符だけを吹いてメロディーラインとしてイメージします。
すぐに速く吹くのは難しいので、最初はゆっくりのテンポで練習します。

 


次は【B】パターンのための変奏です。

【1】【2】付点4分音符で良い音質、音程を確認して同じ音質で16分音符で吹きます。

【3】途中でリズムを切り替える練習です。
4分音符で良い音質、音程を確認します。
4分音符を吹いている時にチューニングメーターを確認する事ができます。

【4】【5】リズム練習です。
極めてレガートに吹く事に注意します。

【6】それぞれの拍を分割して、8分音符で吹いて音質、音程を確認した後に16分音符で練習します。
その後、16分音符で分割練習した後に元の形に戻して完成させます。

【7】2つずつのスラーをディミヌエンドで吹く練習です。



【C】パターンの変奏です。

【1】スタッカートでの練習です。
スタッカートの音質に注意します。

【2】レガートとスタッカートでの音質を比較する練習です。
4分音符で音質、音程を確認します。

【3】リズム練習です。
極めてレガートに吹くように意識します。



【D】パターンの変奏です。

【1】それぞれの拍を分割してレガートとスタッカートで比較練習します。
その後に【2】のように全体を繋いで練習します。
【1】と【2】それぞれ独立したエクササイズとして練習する事もできます。

【3】途中でリズムを切り替える練習です。

【4】それぞれの拍を分割して8分音符でゆっくり、16分音符で速く吹く練習です。
部分的に美しく吹けるようになったら結合して完成させます。