フルート上達の秘伝

短時間で最大の効果を上げる練習方法を公開しています

New Daily Exercises 2b. : Variations for Thirds

 3度の部分練習「2a-1」「2a-2」の練習方法です。
上手く吹けない時は、そのままの形で悪戦苦闘するよりも、リズム変奏や分割→結合練習を行うと簡単に解決できる事が多いです。
長いパッセージなども細かく分けて、リズム変奏を何種類も行って、それぞれの部分を良い音質で吹けるように磨き上げると、結合して元の形に戻した時に上手く吹く事ができます。
ここでは、ハ長調の高音域の譜例だけで説明しますが、練習方法は低音域でも同じです。

 

Variations for Thirds p.1

 

Variations for Thirds p.2

 

Variations for Thirds p.3

 

Variations for Thirds p.4

 

 

 


最初は元の形です。
4分音符=120、付点4分音符=80で吹いた場合、【A】は繰り返しなしで7.5秒かかります。
【B】と【C】では、繰り返しなしで4.5秒、1回繰り返しして7.5秒です。
例えば【A】を繰り返しなしで、【B】を1回繰り返しをして、同様に低音域も練習した場合、30秒かかります。
それを12の全ての長調または短調で練習した場合、30秒‪✕12=360秒、6分になります。
リズム変奏を利用して練習すると時間はかかりますが、より丁寧な練習になるので技術の定着に役立ちます。
リズム変奏のうち【A】と【B】は4連符ですので「for 4 notes」、【C】は「for 6notes」を利用します。

次は【A】のための練習方法です。

【1】それぞれの4分音符にヴィブラートを付けて良い音質で吹きましょう。
4分音符が良い音質で吹けていれば、16分音符も良い音質で吹けているはずです。
最初の4分音符の後にブレスの記号を付けてありますが、タイの後であれば、どこでブレスを取っても構いません。
4分音符=120 M.M.で繰り返しなしで吹いた場合、15秒かかります。

【2】【3】も同じです。

【4】上記の4連符よりも、リズムが詰まっています。
テンポアップへの準備練習です。

【5】~【8】リズム練習です。

【9】【10】レガートとスタッカートの音質を比較する練習です。


以下は【B】と【C】のための変奏です。

【1】~【3】4分音符で音質、音程を確認する練習です。

【4】テンポアップのための準備練習です。

【5】付点4分音符で音質、音程を確認する練習です。

【6】タイの付いた音符で音質、音程を確認するリズム練習です。

【7】3連符のためのリズム変奏から4連符に切り替える練習です。




New Daily Exercises 2a-3. : Thirds between Low and Middle Resisters

3度進行の中音域にはB♮2⇔D♮2、D♮2⇔F♮2、D♮2⇔F♯2など難しい動きがいくつかあるので、時間に余裕があれば低音域と中音域の連結を練習した方が良いでしょう。
「2a-3」では長調には8つのエクササイズ、短調には12のエクササイズがあります。
4分音符=120で【A】パターンと【B】パターンを、それぞれ1回繰り返して吹いた場合、12秒かかります。
長調の8つのエクササイズを練習した場合は12秒‪✕8=96秒、1分36秒で終わります。
短調には12のエクササイズがありますので12秒‪✕12­=2分24秒で終わります。
全てのエクササイズを必ず正しい指使いで練習してください。
C♮2⇔E♮2、C♯2⇔E♮2の動きでは、きれいなレガートで吹く事に注意しましょう。

 

 

2a-3 p.1

 

2a-3 p.2

 

2a-3 p.3

2a-3 p.4

 

 

 

 

 

New Daily Exercises 2a-1. 2a-2. : Thirds

 

3度の順次進行の部分練習です。
音階やアルペジオと同じくらい重要な練習です。
モーツァルトの曲など、ほとんど音階と3度とアルペジオで作られていると言う事もできます。
音階と同様に、ブリチャルディキー、Aisレバー、右手中指のF♯は使わず、必ず正規の指使いで練習してください。
ただし、B♮3、B♭3、A♯3は右手小指を離した方が音も音程も良く、発音も容易なのですが、このエクササイズのように速く吹く時は小指を押さえたままで構いません。
常に正しい音程と良い音質で練習する事にも注意しましょう。
指が正確に動くようになったら、p、f、クレッシェンド、ディミヌエンドなどダイナミクスに変化を付けましょう。

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.1

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.2

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.3

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.4

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.5

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.6

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.7

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.8

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.9

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.10

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.11

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.12

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.13

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.14

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.15

 

Thirds 2a-1. 2a-2. p.16

 

 

「2a-1」「2a-2」は共に各調の高音域と低音域の練習です。
【A】のバッテリーでの形を丁寧に練習してスムーズに吹く事ができるようになると【B】の単純な形は、より簡単に吹く事ができます。
【B】には12個の音符がありますので【C】のように6連符‪✕2で練習する事もできます。
全てのエクササイズは「4連符用」と「6連符用」のリズム変奏を採用して練習すると、より効果が上がります。
4分音符=120M.M.、付点4分音符=80M.M.のテンポで吹くと、4分音符は0.5秒、付点4分音符は0.75秒になります。
つまり【A】は繰り返しを行なわないで吹くと7.5秒、【B】と【C】は繰り返しを行って7.5秒かかる事になります。
さらに、ひとつの調の【A】の繰り返しなしと【B】の繰り返しありで、それぞれ高音域と低音域を練習した場合、30秒かかります。
そのパターンで12の長調または短調を、全て練習した場合は30秒‪✕12で360秒、6分で終わります。
「時間がないので基礎練習はできない」という言い訳は通用しません。
まずは、全ての調のエクササイズを4分音符=120M.M.でスムーズに吹く事ができるようになりましょう。

 

 

New Daily Exercises 1e. : Examples for Scales

これまでの音階のエクササイズを組み合わせて練習する例を示します。
これらの例を参考にして練習を工夫してください。
それぞれの例で練習した場合に必要な時間は4分音符=120M.M.=0.5秒、付点4分音符=80M.M.=0.75秒で計算してあります。
1日に12の全ての長調または短調を練習します。
奇数日:短調、偶数日:長調(あるいは、その逆)と決めておくのが良いでしょう。

 

Examples for Scales 1e. p.1

 

Examples for Scales 1e. p.2

 

Examples for Scales 1e. p.3

 

Examples for Scales 1e. p.4

 

Examples for Scales 1e. p.5

 

Examples for Scales 1e. p.6




【Example 1】
【A】【B】共に4分音符を挿入して音質、音程を確認して練習します。
ブレスはタイの後であれば、どこで取っても構いません。
レガートとスタッカートでの音質が同じであるように注意します。
ハ長調の高音域、低音域が終了したら、変ニ長調ニ長調変ホ長調・・・ロ長調と12の全ての長調を練習して終わります。
1つの調に48秒かかりますので12の全ての長調で練習した場合、48秒‪✕12=576秒=9分36秒になります。

【Example 2】
レガートとスタッカートの音質を比較して練習します。
pでも音質が悪くならないように注意します。
subit pの後も、お腹を張って息の圧力を高く維持して、楽器の構えを安定させる事を意識しましょう。
1つの調に56秒かかりますので、12の全ての長調または短調を練習するのに11分12秒かかります。

【Example 3】
【C】を小節ごとにリズムを切り替えてsubit pでも練習した後に全音域で練習します。
12の調で練習した場合、7分12秒かかります。

【Example 4】
3連符でレガート、スタッカート、subit pを練習します。

【Example 5】
高音域と低音域で、12の全ての長調または短調を練習した後に、中音域の練習を行います。
中音域では長調は8つのエクササイズ、短調は12のエクササイズがありますので、繰り返しを行った場合、長調では10分12秒、短調では12分12秒かかります。

【Example 6】
なるべく早く音階練習を終わらせたい時の例です。

【Example 7】
均等な4連符と違ってリズムが詰まっています。
テンポアップのための準備練習です。

 

 

 

New Daily Exercises 1d. : Scales in All Resisters

全音域の音階練習「1c」のための変奏です。
ハ長調での例を示します。
他の調でも同様に練習してください。
また、f、p、ff、ppやクレッシェンド、ディミヌエンドなどダイナミクスにも変化を付けてください。

 

Variations for Scales in All Resisters p.1

 

Variations for Scales in All Resisters p.2






まずは元の形です。
6連符=付点4分音符=80M.M で繰り返しなしで吹いた場合、全音符の2秒を加えて7.25秒かかります。
繰り返しを行った場合は12.5秒になります。
繰り返しの後は、付点8分音符の後でブレスを取る事ができます。


【1】分割してレガートとスタッカートの音質を比較する練習。
一般的にスタッカートで演奏する時にレガートよりも音質が悪くなりやすいので注意します。
レガートでの吹き方を変えなければスタッカートも同じ音質で吹く事ができるはずです。
繰り返しを行わないで吹いた場合、21秒。

【2】全体をレガートとスタッカートで吹いて比較する練習。
いろいろなダイナミクスで練習しましょう。

【3】3連符に感じてスラーとトリプルタンギングで練習します。

【4】3連符で「t - k」と「t k - 」のアーティキュレーションを練習します。
Boehmの「Grande Polonaise」を練習する時にも役立ちます。

 

 

New Daily Exercises 1c-1. and 1c-2. : Scales in All Resisters

「1a-1」「1a-2」で全ての長調または短調の部分練習を行った後に全音域の音階を練習した方が良いでしょう。
これも1日に12の全ての長調または短調を練習します。C majorでは6連符を2✕3、3✕2の、どちらでも練習できるように書いてあります。他の調でも同様に練習してください。
6連符=付点4分音符=80/分=0.75秒で計算すると、1つの調の音階を繰り返しなしで吹いて最後の全音符2秒を加えると7.25秒かかります。
繰り返しを1回行うと12.5秒です。
それを12の全ての長調または短調で練習すると12.5秒‪✕12=150秒=2分30秒になります。

 

Scales in All Resisters  p.1

 

 

Scales in All Resisters  p.2

 

Scales in All Resisters  p.3

 

Scales in All Resisters  p.4

 

 

 

New Daily Exercises 1b. : Variations for Scales

音階の部分練習「1a-1」「1a-2」の練習方法です。
上手く吹けない時は、そのままの形で悪戦苦闘するよりも、リズム変奏や分割→結合練習を行うと簡単に解決できる事が多いです。
長いパッセージなども細かく分けて、リズム変奏を何種類も行って、それぞれの部分を良い音質で吹けるように磨き上げると、結合して元の形に戻した時に上手く吹く事ができます。
ここでは、ハ長調の高音域の譜例だけで説明しますが、練習方法は低音域でも同じです。

 

 

1b Variations for Scales p.1

 

1b Variations for Scales p.2

 

1b Variations for Scales p.3

 

1b Variations for Scales p.4




最初は元の形です。
4分音符=120、付点4分音符=80で吹いた場合、【A】は繰り返しなしで4.5秒かかります。
1回繰り返した場合は7.5秒です。
【B】と【C】では、繰り返しなしで3秒、繰り返しして4.5秒です。
例えば【A】と【B】を、それぞれ1回繰り返しをして、同様に低音域も練習した場合、24秒かかります。
それを12の全ての長調または短調で練習した場合、24秒‪✕12=288秒、4分48秒になります。

次は【A】のための練習方法です。

【1】それぞれの拍を次の拍の最初の音まで何回か吹いて練習します。できれば最低4回吹く事をお勧めします。繰り返さなければ6秒で終わります。

【2】全ての拍を良い音質で正確に吹く事ができるようになったら、繰り返さないで、それぞれの拍を1回ずつ吹いて次に進みます。この全体を4回正確に吹く事に集中します。1回あたり6秒ですから4回吹いた場合24秒になります。

【3】はレガートとスタッカートの音質を比較しながらの練習です。一般的にレガートで吹いた時よりもスタッカートで吹いた時の方が音質が悪くなりやすいので注意しましょう。繰り返さなければ12秒、1回繰り返した場合は倍の24秒。

【4】は4分音符で音質、音程をチェックします。4分音符が良い音質、音程で吹けていれば、16分音符も悪くない音質、音程で吹けているはずです。繰り返さなければ9秒。

【4】→【5】→【6】と次第に難しくなっていきます。譜例の()内にブレスを示してありまが、タイの後であれば、どこで息を取っても構いません。

【7】も同様の練習ですが、このリズムはテンポアップの準備練習になります。

【8】と【9】は、それぞれのエクササイズの途中でリズムを変える練習です。余裕をもって吹ける事が要求されます。

【10】はレガートとスタッカートの比較練習です。お腹を張って息の圧力を上げた状態で吹かないと唇に力が入ってしまいます。

【11】はsubit pの練習です。

以下は【B】と【C】のための変奏です。

【1】それぞれの拍の前に4分音符を挿入して音質、音程を確かめながら練習します。繰り返さなければ6秒。1回繰り返した場合は9秒。

【2】小節の最初に4分音符を挿入する練習。繰り返さなければ4秒。1回繰り返した場合は6秒。

【3】【4】6連符で書かれた【C】には拍の前、あるいは小節の最初に付点4分音符を挿入します。

【5】【6】エクササイズの途中でリズムを変える練習。fやpなど、ダイナミックスを替えるも練習しましょう。

【7】エクササイズの途中でアーティキュレーションを替える練習。

【8】エクササイズの途中でダイナミックスを替える練習。

【9】【10】エクササイズの途中でリズムを替える練習。

【11】エクササイズの途中でアーティキュレーションを替える練習。

【12】エクササイズの途中でダイナミックスを替える練習。

【13】3連符→4連符の練習。