ポール・タファネル作曲「歌劇『ミニヨン』による大幻想曲」の 山元版と技術練習です。
山元版は作曲者タファネルのオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。
この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。
これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。
他にも良い方法が、たくさんあるはずです。
参考程度にご覧頂ければと思います。
以下は技術練習になります。
具体的な攻略方法の提案です。
【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。
【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。
ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。
それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。
【1a】メロディライン。ディミヌエンドしないように気をつけます。
【1b】【1c】リズム練習。
【1d】難しいアルペジオではありませんが、スタッカートはレガートより音質が悪くなりやすいので、折り返しで比較練習します。
【1e】メロディライン。音質と音量を確認します。
【1f】それぞれのスラーを確実にディミヌエンドで吹く練習。
【2a】【2b】リズム練習。
【2c】低音のタンギングの練習。唇を開けて、お腹を張って、息の圧力で響かせます。
【2d】「k」で始まるタンギングの練習。
【2e】【2f】折り返しリズム練習。音質に注意します。
【2g】リズム練習。
【3a】リズム練習。
【3b】逆行でも練習します。
【4a】ニュアンスの練習。ppではfのパワーで息の量だけを減らして吹きます。決してリラックスして吹いてはいけません。
【7a】【7b】ディミヌエンドとppのための準備練習。ffのパワーで息の量だけを減らしてppを吹きます。唇を固くしてはいけません。
【7c】ディミヌエンドの練習。最後までパワフルに吹きます。
【9a】複前打音の最初のG♮2をハッキリ発音する練習。
【9b】~【9a】複前打音から続くターンを正確に吹く練習の手順。
【13a】メロディラインをハッキリ吹くためのリズム練習。
【13b】メロディラインをハッキリ吹くためのリズム練習。8分音符に付けられたアクセントを意識します。
【14a】アーティキュレーションをハッキリ吹くためのエクササイズ。
【14b】リズム練習。
【15a】【15b】アーティキュレーションをハッキリ吹くためのエクササイズ。
【16a】【16b】アーティキュレーションを目立たせるためのリズム練習。
【18a】~【18d】モルデントを正確にハッキリと入れる練習。アクセントを付ける練習も兼ねています。それぞれ3連符の最初の音をハッキリタンギングして発音する事に注意します。3連符は必ず8分音符1個に入れなければなりません。4連符にならないように注意しましょう。
【19】最後のモルデントはWilliam Bennett氏が校訂したSouthern Music Company版ではターンになっていますが、歌劇「ミニヨン」序曲では3連符で書かれているので、モルデントのように演奏する方が良いと思います。
【19a】音域が低くなって音量が落ちないように、まずレガートで練習します。
【19b】スタッカートの音質に気をつける比較練習。
【19c】リズム練習。
【19d】スラーの最初の音を良く鳴らすためのリズム練習。
【19e】ゆっくりからsubit fの練習を行います。
【20a】スラーの最初の音をハッキリ発音するためのリズム練習。
【22】モルデントの最初の音を明確に発音できているか良く聴く事。
【23a】~【23c】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【24a】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【24b】【24c】リズム練習。このようなリズム練習によって、指が正確に動くようになるだけではなく、余裕を持って演奏できる事から音質が良くなります。
【25a】~【25d】リズム練習。
【26a】【26b】リズム練習。sfを特に意識します。
【26c】【26d】リズム練習。
【26e】ダブルタンギングの音質、音程をチェックする練習。
【26f】低い音域のスタッカートの比較練習。構えの圧力と息の圧力が大切です。くれぐれも唇を固くしないように注意しましょう。
【27a】ダブルタンギングの音質のための練習。
【28a】アーティキュレーションのためのリズム練習。sfを特に意識します。
【29b】ダブルタンギングのためのリズム練習。
【29a】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【29a】【29c】リズム練習。
【31a】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【32a】リズム練習。
【33a】メロディライン。音質、音程を確認します。
【33b】tkt/ktkのタンギングの練習。最初のうちは()のアクセントを付けて練習します。
【33c】単純化したメロディライン。音質、音程を確認します。
【33c】【33d】タンギングの練習。
【34a】~【34g】リズム練習。