フルート上達の秘伝

短時間で最大の効果を上げる練習方法を公開しています

Furstenau : Bouquet des Tons No.2

フュルステナウ作曲「音の花束」作品125、第2番の山元版と技術練習です。

山元版は作曲者のオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。また、連符の譜割りも変えてあります。

この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。

これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。

他にも良い方法が、たくさんあるはずです。

参考程度にご覧頂ければと思います。

 

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Furstenau : Bouquet des Tons No.2 p.1

 

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Furstenau : Bouquet des Tons No.2 p.2

 

以下は技術練習になります。

具体的な攻略方法の提案です。

【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。

【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。

ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。

それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。

 

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Furstenau : Bouquet des Tons No.2 Ex p.1

 

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Furstenau : Bouquet des Tons No.2 Ex p.2

 

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Furstenau : Bouquet des Tons No.2 Ex p.3

 

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Furstenau : Bouquet des Tons No.2 Ex p.4

 

【1a】ピアノを良い音質、良い音程で吹くための練習。まず、フォルテで吹いて音質、音程と息の圧力、構えの圧力を確認する。その後、息の量だけを減らしてピアノを吹く。唇は変えないように注意する。

【1b】ディミヌエンドの練習。息の量は変わっても常にフォルテのパワーを維持する。

【2a】メロディラインをクレッシェンドする練習。音程にも注意する。

【2b】リズム練習。

【2c】ディミヌエンドを伴った半音階の分割練習。ディミヌエンドの分量を確認する。その後、半音階を通して吹く。

【4a】~【4d】分割練習。それぞれを何回も丁寧に練習した後に【4c】+【4d】、【4b】+【4c】+【4d】、【4a】+【4b】+【4c】+【4d】と「さかのぼり練習」で次第に長くして練習します。

【5a】~【5c】分割練習。

【5d】~【5f】頂点部分の折り返しリズム練習。

【6a】ディミヌエンドの分量を決める。

【6b】リズム練習。

【7a】【7b】リズム練習。

【8a】【8b】リズム練習。

【9a】【9b】常にフォルテのパワーでピアノを吹けるようにする。

【9c】ディミヌエンドタンギングした方が簡単。

【9d】スラーを付けて完成。