フルート上達の秘伝

短時間で最大の効果を上げる練習方法を公開しています

Andersen : op.21 No.13

アンデルセン作曲「24の練習曲」作品21、第13番の 山元版と技術練習です。

山元版は作曲者アンデルセンのオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。

この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。

これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。

他にも良い方法が、たくさんあるはずです。

参考程度にご覧頂ければと思います。

 

f:id:flute-practice:20210913075035j:plain

Andersen : op.21 No.13 p.1

 

f:id:flute-practice:20210913075109j:plain

Andersen : op.21 No.13 p.2

 

 

以下は技術練習になります。

具体的な攻略方法の提案です。

【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。

【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。

ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。

それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。

 

f:id:flute-practice:20210913075141j:plain

Andersen : op.21 No.13 Ex p.1

 

f:id:flute-practice:20210913075204j:plain

Andersen : op.21 No.13 p.2

 

f:id:flute-practice:20210913075222j:plain

Andersen : op.21 No.13 p.3

 

f:id:flute-practice:20210913075239j:plain

Andersen : op.21 No.13 p.4

 

極めて滑らかなレガートと正確なリズムを心がけてください。

【1】2つ目のフェルマータの後の音符は32分音符です。次の小節のB♭は16分音符です。3連符のリズムと混同しないように気をつけてください。符点8分音符と16分音符のリズムは、8分音符単位にカウントして正確に吹きます。

【1a】レガートの折り返し練習。フォルテのパワーでピアノを吹きます。

【1b】【1c】ディミヌエンドの練習。スラーの方が難しい。

【1d】【1e】ターンの譜割り。【1f】も可能性としてはあるが、このテンポでは不自然。

【2a】テヌートに重みをかける練習。

【3a】テヌートの付いた低い音をしっかり鳴らすと跳躍が楽になる。

【3b】【3c】装飾音を目立たせる練習。息の力でアクセントを付ける。

【4a】スビットピアノの練習。

【4b】【4c】装飾音の練習。

【4d】〜【4g】小指のための練習。D♭⇔E♭、D♭⇔Fは指を滑らせる。

【5a】スビットピアノの練習。
 
【5b】【5c】装飾音の練習。
 
【6】ここでも符点音符のリズムと3連符のリズムを正確に吹く。

【6a】装飾音の譜割り。

【6b】【6c】ディミヌエンドの練習。

【11a】ターンの譜割り。

【12a】メロディラインを目立たせながらディミヌエンドする練習。

【13a】高音域でピアニシモで美しく吹くための練習。フォルテのパワーと構えを変えずに息の量だけを減らします。