フルート上達の秘伝

短時間で最大の効果を上げる練習方法を公開しています

New Daily Exercises : Cover, Preface

中・上級者のための日課練習を載せていきます。
本ブログでは、すでにDaily Exercisesのカテゴリーがありますが、Marcel Moyseの「480 Scales et Arpeges」の改良版であり、1つの調を練習するのに時間がかかります。
丁寧に練習する事は、初めて日課練習に取り組む人にとっては大切ですが、エチュードやレパートリー、あるいはオーケストラや教育現場での仕事に時間を取らなければならない人は、限られた時間内に行わなければなりません。
この「Daily Exercises for Advanced Flutists」は短い時間で12の全ての長調または短調の練習ができるように作られています。
それぞれのエクササイズにはヴァリエーションが付いていますので、上手く吹けない場合はヴァリエーションを練習した後に元のエクササイズに戻ると簡単に感じる事と思います。
それぞれのヴァリエーションは目的を持っていますので、それについても説明していきます。
日課練習の方法を知らない学生たちはTaffanel-Gaubertの「Exercises Journalier」の第1番や第4番を常にmfで中くらいの速さで常にレガートで練習していたりします。
全てのフルートのレパートリーが常にmfで中くらいの速さでレガートであれば問題ありませんが、実際はそうではありません。
さらにタファネルの第1番は長く、2オクターヴ上がった頃には学生たちは疲れてしまって、音域が高くて難しい部分を丁寧に練習するのが嫌になってしまいます。
また、第4番では、1つの調は2オクターヴだけ練習するように作られています。
つまり、フルートの音域3オクターヴのうち残りの1オクターヴは練習していない事になります。
結局、多くの学生たちは目的なしに練習して、時間と体力のムダ遣いをしているわけです。
その原因は教師たちが自分自身、日課練習を行っておらず、効果的な練習方法を生徒に教えていない事によります。
日課練習は、さまざまなテンポで、さまざまなダイナミックスで、さまざまなアーティキュレーションで行わなければ役に立ちません。
日課練習に限らず練習には必ず目的が必要です。
上手くできない所を、できるようにするのが練習です。
上手くできないから練習するのです。
練習なしに最初から上手く吹ける人などいません。
上手く吹けない所を見つけたら「上手くなるチャンス」だと思って冷静に取り組んでください。

 

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