フルート上達の秘伝

短時間で最大の効果を上げる練習方法を公開しています

Ferroud : Trois Pieces I. Bergere Captive

ピエール・オクターヴ・フェルー作曲「3つの小品」第1曲目「恋する羊飼い」の 山元版と技術練習です。

山元版は作曲者フェルーのオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。

この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。

これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。

他にも良い方法が、たくさんあるはずです。

参考程度にご覧頂ければと思います。

 

 

Ferroud Trois Pieces 1 p.1

 

Ferroud Trois Pieces 1 p.2

 

 

以下は技術練習になります。

具体的な攻略方法の提案です。

【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。

【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。

ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。

それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。

 

Ferroud Trois Pieces 1 Ex p.1

Ferroud Trois Pieces 1 Ex p.2



Ferroud Trois Pieces 1 Ex p.3

 

Ferroud Trois Pieces 1 Ex p.4

 

 

Ferroud Trois Pieces 1 Ex p.5

 

 

【1】Animezの後に確実にAu Movementのテンポに戻す事。

【1a】冒頭のメロディ。フォルテやピアノなど、どんなダイナミックスで吹いても良い音質で吹けているかを確認する。

【1b】~【1d】8連符を均等に吹くための練習。

【1e】【1f】5連符を均等に吹くための練習。5連符は直前にある8連符より、かなり遅い事に注意する。

【2a】~【2c】右手小指を押さえたまま滑らせる練習。F♮1は必ずE♭レバーを押さえなくてはならない。

【3a】~【3c】リズム練習。

【3d】~【3p】右手小指のための練習。

【4a】~【4d】ディミヌエンドの練習。常にフォルテのパワーで吹く事。息の圧力を落とさずに息の量だけを減らしてコントロールする。

【5a】【5b】段階的にダイナミックスを落として行く練習。これも常にフォルテのパワーで吹く。

【6a】【6b】良い音質で音量を出す練習。

【6c】短時間で確実にディミヌエンドする練習。

【6d】【6e】分割リズム練習。それぞれを丁寧に練習した後に繋いで練習する。

【6f】~【6h】リズム練習。

【6j】高い部分の練習。

【6k】12個の音符を4‪連符✕3とみなして練習する。

【6m】【6n】さらにリズム練習する。

【6p】6連符から次の小節への接続を練習する。

【6q】速い動きの中でクレッシェンドし過ぎないようにコントロールする練習。

【6r】確実にクレッシェンド、ディミヌエンドする練習。最後のA♮1は決して息の圧力と構えの圧力を落としてはいけない。最初はフェルマータを付けて音質、音量、音程を確認する事。