フュルステナウ作曲「音の花束」作品125、第17番の山元版と技術練習です。
山元版は作曲者のオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。また、連符の譜割りも変えてあります。
オリジナル版では16分音符にトリルが付いていますが、実際には1回しか入らないのでモルデントに替えておきました。
この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。
これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。
他にも良い方法が、たくさんあるはずです。
参考程度にご覧頂ければと思います。
以下は技術練習になります。
具体的な攻略方法の提案です。
【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。
【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。
ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。
それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。
【1a】メロディライン。
【1b】それぞれのスラーを確実にディミヌエンドで吹くための練習。
【1c】それぞれのスラーを確実にディミヌエンドで吹きながら長いクレッシェンドで吹くための練習。
【3a】メロディライン。
【3b】メロディラインを目立たせるための練習。
【4a】メロディライン。
【4b】メロディラインを確実にクレッシェンドするための練習。
【4c】【4d】リズム練習。
【6a】【6b】どんなダイナミクスでも吹く事ができるようにする練習。まず、フォルテで吹いて、息の圧力、構えの圧力を変えないで息の量だけを減らしてピアノで吹く。ピアノは決してリラックスして吹いてはいけない。
【6c】まず、B♮を良く響かせる。うつむいたり唇を固くしないようた気をつける。息の圧力を意識する事。
【6d】小指を正確に動かして良く響かせる。
【6e】タンギングしても同じ響きである事を確認する。
【6f】~【6j】小指の動きと響きの確認。
【6k】上行形のアルペジオを確実にディミヌエンドで吹くための練習。まず、フォルテで全体を吹いて、同じパワーでピアノで吹けるようにする事。
【6m】ディミヌエンドの分割練習。
【6n】ゆっくりとディミヌエンドを練習する。
【6p】リズム練習。
【7a】アーティキュレーションを目立たせるためのリズム練習。
【8a】付点音符とタンギングの練習。
【9a】6連符をエレガントに吹くためのリズム練習。まず、全ての6連符をスラーで吹く。
【9b】その後、タンギングを付ける。
【10a】メロディライン。
【10b】【10c】リズム練習。
【15a】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【15b】モルデントのためのリズム練習。
【16a】メロディライン。
【16b】【16c】メロディラインの低い音を良く響かせるための練習。
【17a】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【17b】【17c】低い音を響かせるためのリズム練習。
【17a】メロディライン。
【17b】【17c】メロディラインを目立たせるためのリズム練習。最低音のBを確実に鳴らすために◎で早めにBローラーを押さえておくと不発のリスクを減らすことができる。