フュルステナウ作曲「音の花束」作品125、第15番の山元版と技術練習です。
山元版は作曲者のオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。また、連符の譜割りも変えてあります。
オリジナル版では16分音符にトリルが付いていますが、実際には1個しか入らないのでモルデントに替えておきました。
この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。
これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。
他にも良い方法が、たくさんあるはずです。
参考程度にご覧頂ければと思います。
以下は技術練習になります。
具体的な攻略方法の提案です。
【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。
【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。
ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。
それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。
この曲は嬰へ長調なのでブリチャルディキーは使いにくいのですが、B♮、F♯3を避けて上手に使いましょう。ブリチャルディキーを使えない所はAisレバーが使えないか工夫してみましょう。
【1a】難しいアルペジオではありませんが下降しても低い音まで鳴らし切るように意識します。それぞれのスラーの最初の音がメロディラインになります。
【1b】下降形を鳴らし切る練習。
【1c】【1d】ディミヌエンドとピアノでの跳躍の練習。タイを付けて吹く方が難しい。
【1e】クレッシェンド、ディミヌエンドの練習。まず、常にフォルテで良く響かせる。
【1f】フォルテのパワーのままで息の量だけコントロールしてニュアンスを付ける。
【2】オリジナル版では24連符で書かれていますが、山元版では4連符✕6に替えてあります。
【2a】リズム練習。
【2b】24連符を6連符✕4に感じて吹く事もできます。
【2c】6連符✕4の場合のリズム練習。
【5a】確実にクレッシェンドするためのリズム練習。
【5b】【5c】リズム練習。
【6a】下降形のアルペジオを鳴らし切る練習。
【6b】アルペジオの折り返し練習。フォルテのパワーで息の量だけを減らしてピアノを練習する。
【6c】下降形を低い音まで鳴らし切る練習。
【8a】モルデントの付いた6連符のための練習。まず、モルデントなしで練習する。[k][t]のタンギングは慣れると非常に便利です。
【8b】モルデントの最初の音を正確に発音して自分自身で聴く事。モルデントを入れた事によって他のリズムが変わってしまわない事。
【8c】慣れたら次第にテンポを速くしていく。
【8e】【8e】同上。
【8f】下降する音の練習。決してうつむいたり唇を固くしない事。キーを叩いてはいけない。
【9a】~【9c】モルデントの付いた6連符のための練習。
【9d】下降する音のための練習。
【10a】アーティキュレーションのためのリズム練習。まず、モルデントを付けないでタンギングに集中して練習する。
【10b】アーティキュレーションのためのリズム練習。
【10c】メロディライン。
【10d】リズム練習。
【11a】リズム練習。
【12a】リズム練習。
【12b】折り返し練習。