アンデルセン作曲「24の練習曲」作品21、第9番の 山元版と技術練習です。
山元版は作曲者アンデルセンのオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。
この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。
これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。
他にも良い方法が、たくさんあるはずです。
参考程度にご覧頂ければと思います。
以下は技術練習になります。
具体的な攻略方法の提案です。
【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。
【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。
ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ(繰り返し記号)がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。
それぞれのエクササイズを4回以上吹いて技術を定着させた後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ→2つ前のエクササイズ+1つ前のエクササイズ+最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。
トリプルタンギングのためのエチュードですが、他の種類のタンギングやアーティキュレーションの練習にも役立てましょう。
【1a】音質を確認しながらリズム練習。
【1b】レガートとトリプルタンギングを同じ音質で。
【1c】【1d】トリプルタンギングでのリズム練習。
【2a】【2b】レガートとスタッカートを同じ音質で。
【4a】トリプルタンギングでのリズム練習。
【5a】【5b】速いトリプルタンギングと遅いトリプルタンギングを同じ音質で。
【6a】〜【8a】ダブルタンギングで吹くアーティキュレーション。
【9a】同上。ベームの「グランドポロネーズ」に使えます。
【10a】『k』だけで練習。『k』を強化するのではなく、軽くタンギングしても立ち上がる吹き方を探す。
【11a】『t-k-t-k』と同じに聴こえるように。
【12a】アーティキュレーションの練習。
【13a】ダブルタンギングによるリズム練習。
【14】E→C♯→Eは必ず小指を滑らせて正しい運指で吹く事。
【14a】【14b】小指のためのリズム練習。
【14c】タンギングなしで練習する。良い音質で吹けていれば『ha』でも音は立ち上がる。
【14d】『k』で軽くタンギングする。
【14e】【14f】トリプルタンギングでの練習。軽くタンギングする。
【15a】トリプルタンギングでのリズム練習。スタッカートとテヌートが同じ音質である事を確認する。