ケーラー作曲「15の易しい練習曲」作品33-1、第２番の 山元版と技術練習です。
山元版は、作曲者ケーラーのオリジナル版にブレス、ダイナミクス、アクセント、テヌート、速度表示、発想記号などを加えてあります。
この楽譜を使用される場合は、必ずオリジナル版と比較して、私が付け加えた意図を理解してください。
これは表現のための、ひとつの方法に過ぎません。
他にも良い方法が、たくさんあるはずです。
参考程度にご覧頂ければと思います。
以下は技術練習になります。
具体的な攻略方法の提案です。
【1a】【1b】などのリハーサルナンバーは、それぞれの部分の効果的な練習方法です。
【1】⇔【1a】、【1】⇔【1b】のように【楽譜通りの形】と【変奏】を行き来して練習してください。
ひとつのリハーサルナンバーに複数のエクササイズ（繰り返し記号）がある場合は、それぞれのエクササイズの最後の音と次のエクササイズの最初の音が同じになっておりますので、繰り返しをせずに繋いで練習することが可能です。
それぞれのエクササイズを良く練習した後に、最後のエクササイズ→1つ前のエクササイズ＋最後のエクササイズ→２つ前のエクササイズ＋1つ前のエクササイズ＋最後のエクササイズ、といった「さかのぼり練習」も大変効果的です。
【1a】最初のアルペジオのリズム練習。難しいアルペジオではありませんが、リズム練習する事によって音質が向上します。
【1b】【1c】メロディライン。レガートとアクセントを同じ音質で。
【1d】それぞれのスラーの２個目の音を小さく吹いてメロディラインを目立たせます。ゆっくり練習してからテンポを上げていきます。
【1e】アルペジオの練習。
【1f】〜【1h】メロディライン。
【2a】それぞれのスラーの最初の音を長めに吹くためのリズム練習。
【2b】【2c】指の難しい頂点部分のリズム練習。
【2d】降りてくるアルペジオを折り返しで練習。リズム変奏を加えると、さらに効果が上がります。
【3f】短いスラーを強調するための練習。
【4a】〜【4d】D♯1とE1を無理なく響かせるための練習。低い音で、うつむかない事。
【4e】３小節間のアーティキュレーションを強調するための分割練習。それぞれを良く練習した後に繰り返し記号をはずして、つないで吹きます。
【5a】E♯1、D♯1、E♮1を無理なく鳴らすためのリズム練習。
【6a】〜【6d】メロディラインを目立たせる練習。
【8a】メロディラインを目立たせるリズム練習。
【8b】スラーを目立たせるリズム練習。
【9a】〜【9d】メロディラインを目立たせる練習。
【10a】〜【10h】正確な指使いと音質向上のための折り返しリズム練習。
【10j】〜【10m】高音域の上行形で良い音質で確実にディミヌエンドするための練習。
